いつの頃でしょうか、「断捨離」という
言葉が一般的になりましたね。
「ダンシャリ」と入力すると、
一発で入力変換できますしね。

断捨離と聞いて、何でもかんでも
捨てると考えてはいませんか？
もしくは、汚い部屋を片付けるとか、
モノの収納術だと勘違いしている方も
いらっしゃるかもしれませんね。

断捨離とはヨガの
断行・捨行・離行の思考法を
もとにした造語なんですよね。
整理整頓術ではないんですよー

断捨離の言葉の意味は
断つ・捨てる・離れる

要らないものを捨て、
モノとのしがらみを断ち、
そこから離れる。

部屋を美しく見せる収納術ではなく、
モノとの関係性を見つめなおす術なんですよ。

かなり暖かく、気候もよくなってきましたが、
寒いと・・・
「暖かくなりたいからコートを買おう」となりますよね。
こういう事情だから、こういうモノが欲しいと
考えます。

が、モノを主体にして考えてしまうと
冬になった
↓
コートが欲しい
↓
○○（ブランド名）のコートが欲しい
のように先に物欲がきてしまいます。

あのブランドの○○が30％OFF！となると
買わなきゃ損！と手に取ってはいませんか？

どうして使わないと分かっているのに、
モノを溜めこんでしまうのでしょうか？

それはモノを主体としており、
自分を主体にした考え方でモノと
向き合っていないから。

たとえば粗品でボールペンを貰ったとします。
しかし、書き味がイマイチで引き出しにしまったまま。
けれど、まだ書けるから捨てはしない。

ペンは人が書くことによって文房具としての
価値が活きてきますよね？
「『ペンは』まだ書けるから取って置く」だと
モノが主語になってしまいます。

そうではなく、私はこのペンが好きだから
粗品でもらったものは捨てる（そもそも貰わない）、
私には十分在庫があるため捨てる等
常に主語は自分に置いて、要・不要を考えていきます。

自分にとって
・大切なのか
・ないと困るのか
・使うモノなのか
を考えていくのです。
前回、前々回投稿したこんまり流も
「あなた」がときめくかどうかですよね。

そして同様に大切なのが「今」使うかどうか。
上記のペンもいつか使うからと取って置くのではなく、
「今」に時間軸をあわせて考えていきます。

モノが捨てられないのは
「過去への執着」か「未来への不安」から
という理由が捨てられない理由の大半です。
軸が「今」ではないのです。

不要なものは3つのカテゴリーに
分かれるといわれております。
過去執着型・未来不安型・現実逃避型

・過去執着型
過去の栄光の品、記念品・・・

・未来不安型
紙袋、ボールペン、タオル、洗剤・・・

・現実逃避型
人から借りっぱなしの物、勉強していない教材、
買ったままの（積読）本・・・

 
さて、ここでクイズです。
全ての人に共通することは何でしょうか？
性別も問わず、
人種も問わず、
年齢も問わず、
貧富さえ問わないモノ。

それは時間です。

もちろん、時間の比重は異なります。

しかし大切なのは過去でもなく、未来でもなく、
「今」ですよね？

どこにしまったか分からない物を探し、
本来やるべきことが滞る。
「あるある」ですが、本来はおかしなことですよね。

時間は有限です。
人生は絶対に1回しかありません。
一度っきりの尊いものではありませんか？
その大切な時間を「探す」という
ホントになーーーんにも生産性もないことに
使っていいのでしょうか。

断捨離にしても、他の片付け方法にしても、
共通するのは「捨」です。

判断の軸となるものに、要・適・快という
考え方もあります。

「今の自分にとって」
必要か・不要か
適切か不適切か
快いか不快かを
モノに問いかけていきます。

不要・不適切・不快に感じるものを
捨て、断ち、捨て、断ち、捨て、断つことによって
離れていきましょう。
断捨離では後者の方、
つまり、不要・不適切・不快に重きを置いて
判断していきます。

ちなみに断捨離の対象は
物だけではありませんよ。
「不要・不適・不快」を与えるモノ
全てが対象です。
例えば、「そんなことも知らないの？」
「こんなこともできないの？」なども。
このような言葉、態度も断ちたいですよね。

物の断捨離を通じ、自分の発言の影響にも
気づけるようになっていきたいですよね。

さて、捨てるだけが断捨離と考えてはいませんか？
コレクションや過去の栄光の品も
そういった物が自分を支えてくれるものであれば、
残してもよいのですよ。

捨てるには値せず、
断つことが不利益で
ムダな執着がない物を
捨てないことも断捨離です。